公開 2018年05月18日(金) 18:00 PlayStation Blog
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「ペルソナ」シリーズの音楽の魅力を、アトラスサウンドチームに聞く!【特集第2回/電撃PS】
by 電撃PS編集部
――みなさんが今回担当された楽曲や、お仕事の内容について教えてください。
目黒将司氏(以下、敬称略):僕は『ペルソナ3』のエンディングテーマ「キミの記憶」と、『ペルソナ5』の「Life Will Change」のリミックスを担当しました。土屋憲一氏(以下、敬称略):PSP®「プレイステーション・ポータブル」版『ペルソナ』のエンディングテーマ「Voice」と、『女神異聞録ペルソナ』の「雪の女王」のリミックス、あとシステム効果音を担当しました。小西利樹氏(以下、敬称略):僕は『ペルソナ3 フェス』の「Heartful Cry」、『ペルソナ5』の「Blooming Villain」の担当です。それと、ノート(譜面)のお手伝いですね。喜多條敦志氏(以下、敬称略):『ペルソナ3 ポータブル』の「Time」と「A Way of Life」、『ペルソナ5』の「母のいた日々」、『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』の「Break Out Of…」の4曲のリミックスを担当させていただきました。小塚良太氏(以下、敬称略):僕は今回、メインのコンポーザーとして全体の統括をしました。リミックスを担当した曲ですと、『ペルソナ3 ポータブル』の「Wiping All Out」と『ペルソナ5』の「Tokyo Daylight」、「時価ネットたなか」、新曲は『P3D』のオープニングテーマの「Our Moment」、『P5D』のオープニングテーマの「GROOVY」、DLCの「行くぜ!不死鳥戦隊フェザーマン」などを制作しました。また、作中の細かいBGMや効果音、ノートも手掛けています。
原曲に対する愛を感じる、それぞれのリミックスのコンセプトに注目!
――改めてご自身が担当された曲について、それぞれひと言ずつお願いします。喜多條:小塚くんに「喜多條さんらしい音楽で」と言われて、最初に作ったのが「Time」です。何かほかのジャンルの音楽を参考にした、というのではないのですが、ただ今まで作ってきたものとは違うものになったな、とは思いますね。「母のいた日々」は双葉がダンサーの曲で、「タップ(ダンス)を入れたい」と開発から言われまして。振り付けとしてタップダンスを入れることになりました。2017年8月に開催した「PERSONA SUPER LIVE P-SOUND BOMB !!!! 2017 ~港の犯行を目撃せよ!~」でも、双葉役のダンサーさんがタップダンスを披露してくださっていましたね。ゲーム本編のリミックス楽曲にもタップ音が入っているので、ちょっと際立った曲になったかな、という印象はあります。土屋:僕はそのタップの音を取る現場にいたんですけれど、すごい情熱でした。「もっとイケるはず!」って。
――では、小西さんはいかがでしょうか。
小西:「Heartful Cry」は原曲が人気のある曲ですし、『ペルソナ3 フェス』の思い出が強く印象に残っている方が多い曲だと思ったので、とにかくそのイメージを崩さないように、そしてプレイ体験を思い出してもらえるような曲にしよう、と思っていました。それで途中にほかの楽曲のフレーズも入れてみたり。小塚くんに「この曲は誰が踊る曲なの?」と聞いたら「アイギスです」とのことだったので、アイギスっぽい感じのフレーズを入れたりもしました。「Blooming Villain」は、まだ世に出て日が浅い曲なので、原曲を拡張したというか、カッチリと作りました。あとこれは余談ですが、ギターメインの曲はギターアレンジをしやすい一方で、アレンジ後の印象がなかなか変わらないんです。かと言ってあまりにも楽曲を崩してしまうと何の曲かわからなくなってしまうので、そこは避けようと思っていると、また原曲にだんだん寄って行ってしまって。そのサジ加減は苦労しました。
――リミックスだからこその悩みですね。小塚さんはいかがですか。
小塚:リミックスに関しては原曲を大事にするという前提で、自由にリミックスした感じです。「Tokyo Daylight」は、原曲はポップなのですが個人的には『ペルソナ5』っぽいトガりも感じていて。今回はもっとお気楽な感じにしてみよう、と思って作りました。曲名に「Tokyo」って入っているのは「ペルソナ」シリーズでは珍しいな、と思って、そこからちょっとプラスチックな東京っぽさも出せないかな、という意識もありましたね。あと伝わりにくいかもしれませんが、表参道の駅前にある灯篭くらいの感じで(笑)和風感も入れました。「Wiping All Out」はけっこう攻撃的な歌詞なので、ダークな感じにするのもアリなのかな、と思ったんです。自分は「真・女神転生」シリーズと「ペルソナ」シリーズ、両シリーズで楽曲の制作経験があるので、「真・女神転生」シリーズの方で使った音色だったりを活かせないかな、と思って作りましたね。
――土屋さんはいかがでしょうか。
土屋:僕は自分のことをゲームの音屋だと思っているので、ファミコンとFM音源とスーパーファミコンの音源で1曲作ろう、と思いました。そういうところを求められているのかな、とも思ったんです。ピコピコ音や、FM音源のキラキラ音源、スーパーファミコンの「パフー」というスクラッチなどを駆使するのが、アトラスサウンドチーム内での僕の役割かな、と。それでできたのがあの曲ですね。あとボーカル曲を作ったことがほとんどなかったので、歌が入る楽曲は新鮮でした。川村ゆみさんというスーパー歌ウマお姉さんが歌ってくれたコーラスだけで十分聞けちゃうんです。音源が弱かった頃は頑張って工夫して、かっこいいメロディを弾く必要がありました。そこがゲーム音楽のいいところでもあり、ちょっと恥ずかしいところでもあったんですけれど。今はいい音がいくらでも使えるので、逆にメロディで押していくゲーム音楽はあまりないのかなと思います。映画音楽に近いというか。そういう意味で、私が作った曲は今どき聞かないものになっていると思います。
――では目黒さんはいかがですか。
目黒:「Life Will Change」は、レトロでいい感じの落としどころがあるダンスのジャンルはなんだ、と考えて、ピチカート・ファイヴ(PIZZICATO FIVE)を参考にしました。「キミの記憶」は、ハードめでダンスミュージック的で、と考えて、最終的には『ペルソナ5』の「Rivers in the Desert」のような感じにしよう、と思って作ったような気がします。
リミックス曲を手掛けたアーティストたちのコメント が到着!
P3D
浅倉大介氏 ~ 全ての人の魂の戦いATOLS 氏 ~ Want to Be Close小林哲也氏 ~ Mass Destructionsasakure.UK 氏 ~ Light the Fire Up in the Night長沼英樹氏 ~ When The Moon’s Reaching Out Stars三宅優氏 ~ Deep Breath Deep Breath Lotus Juice氏 ~ 深層心理
P5D
KAIEN 氏 ~ Beneath the MaskJazztronik氏 ~ Wake Up, Get Up, Get Out There 社長氏(SOIL&”PIMP”SESSIONS) ~ Will Power☆Taku Takahashi 氏(m-flo / block.fm) ~ Last Surprisetofubeats ~ 星と僕らとYukihiro Fukutomi 氏 ~ The Whims of Fate全文はこちら
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