公開 2018年05月10日(木) 20:30 本日5/10発売の月間ニュータイプ6月号にP5Aの特集記事が4ページで組まれ、シリーズ構成・脚本を務める猪爪慎一氏のインタビューが掲載されました。構成・脚本の方のインタビューは初で、貴重なお話もあったのでご紹介します。 月刊ニュータイプ6月号
— 今作のシリーズ構成を務めるのに当たって、猪爪さんが大切にされていることは何ですか?
猪爪:
もちろん、原作へのリスペクトです。とはいえメディアが違う以上、単にそのままなぞれば「原作どおり」になるわけでもないので……ユーザーの皆さまが心の中に抱いているであろう作品像、「心の原作」を探るよう常に心がけています。
— 脚本を描かれるにあたって石浜(真史)監督とはどのようなお話を?
猪爪:石浜監督は大変心が広く、またもったいなくも多少はご信頼いただけているようで、脚本的にはかなりお任せいただけております。とにかくどう「P5らしさ」を醸し出すかを話し合う毎日です。
— 彼らの交流を描かれる際に意識されていることはありますか?
猪爪:「P5」は主人公が得ていく「きずな」の物語とも言えるかと思います。TVアニメ版主人公「雨宮蓮」が竜司と、モルガナと、杏と出会っていかにきずなを結ぶのか。そのことで蓮の世界がどう彩られていくのか、特に第2話ラストではその点を強く意識しました。彼ら怪盗団内での会話については、原作のセリフのよさを損なわず、いかに耳で聞くセリフに落とし込むかを考え、それを全体としてどうアンサンブルさせるかを大切にしています。具体的には、多少食いぎみになってもテンポのよさを重視。とにかく尺もありませんので(苦笑)。
—蓮の性格やセリフはどのように固めていかれたのでしょうか?
猪爪:
これは今も四六時中、みんなで相談です。自分がよく例えに出すのは「猫っぽい感じ」。マイペースかと思えば人懐っこくもあり、いつの間にかほっとけなくなる、みたいな。同居人のモルガナとのコンビ感も、取っかかりのひとつとなりましたね。
— そのほかのキャラクターもとても個性的ですよね。
猪爪:竜司は世間の大人たちへの異議や、素朴な疑問をストレートに口にできる貴重なキャラ。この年ごろにしかない、いい意味での「青さ」をポジティブに表わすよう心がけています。愛すべきバカ……いえ、無知の知の体現者です! 杏は……難しいですね。何しろこちらはオジサンですから……。うっかり気を抜くと、単なるギャルっぽくなってしまいがち(苦笑)なので、品位を保ち、かつ親しみがもてるよう注意しつつ何だかんだ、楽しんで書かせていただいております。モルガナはもう圧倒的に取っつきやすいですね! とはいえ油断は禁物で、単なる説明キャラ&便利キャラにならぬよう、また愛されキャラの反面、実はとても複雑な事情や内面を抱えているので、その振幅にも留意しています。「P5」はストーリーのタテ軸が強固なため、サブストーリー組み入れには特に悩まされました。TVアニメでは「怪盗vs探偵」の対立軸をより強調しています。新たな仲間たちが次々加わる一方、両者はどんなせめぎ合いを……と、サスペンス軸のみならず、学生生活の楽しさも欠かせぬのがペルソナシリーズ。ジュブナイルRPG感をお楽しみください!
ニュータイプ 2018年6月号 ゲーム本編で出てきたものだけではな、表現されてないけど「こうだよね」って部分も含めた”心の原作”なんでしょうね。ゲームではなかった志帆のお見舞いシーンとかも、アニメではしっかり描いてくれましたしね。見開きページの杏殿もカッコイイので、よかったらチェックしてみてください。