対談 『ベルセルク』三浦建太郎×『ペルソナ』橋野桂&副島成記が掲載【電ファミニコゲーマー】 | ペルソナ 情報局

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公開 2019年07月09日(火) 21:30

【『ベルセルク』三浦建太郎×『ペルソナ』橋野桂&副島成記】ダークファンタジーの誕生で目指した“セックス&バイオレンス”の向こう側 https://t.co/ucD9Tp0TDJ

— 電ファミニコゲーマー (@denfaminicogame) 2019年7月9日

一部抜粋してご紹介します 電ファミニコゲーマー
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【『ベルセルク』三浦建太郎×『ペルソナ』橋野桂&副島成記】ダークファンタジーの誕生で目指した“セックス&バイオレンス”の向こう側

血と暴力のダーク・ファンタジーが生まれる過程には、メジャーな作品を作り上げるための理性的かつ論理的な意図があったのだ。

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『ベルセルク』を生み出す上で参考にしたのは“ディズニー”の構造だった

橋野氏:

三浦先生が『ベルセルク』を描き始める当時、日本にあったファンタジーというと、たとえば『ロードス島戦記』ですよね?

三浦氏:

そうですね、『ロードス島戦記』がいちばんメジャーでしたね。僕が影響を受けたのは、『コナン・ザ・グレート』【※1】みたいな、ファンタジー映画のほうなんです。あとは永井豪さんだとか『北斗の拳』だとか、そういった血生臭い漫画がいっぱいあったので、その両方の影響じゃないですか。それこそ当時の漫画業界はお行儀が悪かったので、倫理コードみたいなものがまったくなかったので。あの頃はアニメのOVAとかも、本当に血生臭かったですから。死体描写もあったし、血もバシャバシャ飛んでいて。僕が漫画家になろうとしたときには、メジャー誌でファンタジーをやるなんて不可能だったんですね。『少年マガジン』とかにも持ち込んだんですけど、その頃の『マガジン』に載っているマンガのほとんどが、学ランを着た不良が暴れる作品だったので(笑)。『ジャンプ』はちょっと異色でしたけど、そっちで出られる余地がなかったので。そういうなかでファンタジーをやろうと思うと、「メジャーなファンタジーってなんだろう?」ということを考えなくてはいけなくて。

それで僕が、“いちばんメジャーなファンタジーだ”と思いついたのが、ディズニーなんです。

でもあの当時のディズニーのアニメは、「むかしむかし、あるところに」で始まるんですよね。『白雪姫』とかディズニーの一連のお話は、昔の中世のどこからしい場所で、奇妙なことが起こるわけじゃないですか。それに対して今のファンタジーは、いきなり異世界がドーンと用意されて、「さぁ、この世界に入ってください」という形になりますよね。でもそれだと、ファンタジーに興味のない人は入れないんです。特にまだ、ファンタジーがメジャーなものではなかった当時には。それならば、世界でいちばん有名なディズニーの構造を使うのが、理にかなっていると思ったので。それで『ベルセルク』は「むかしむかし、あるところに」として、本物の中世ヨーロッパで戦争をやっているような世界をまず用意して、その中で奇妙な出来事が起こるという形で描いたんです。『ジョジョの奇妙な冒険』の第1部も、そんな感じだったような気がします。

『ペルソナ』シリーズもそうじゃないですか。「むかしむかし」ではないですけど、現実社会で若者たちが生活しているところがちゃんと描かれた上で、そこに影の世界が現れる。だから僕が中世ヨーロッパでやろうとしていたことと、構造は同じだと思うんです。

橋野氏:

現代劇を作っていると、プレイヤーに身近な世界を作っているように思われるんです。今の現代的なファンタジーはリアルワールドのように見えて、じつはいちばん嘘くさい世界なのかもしれない、という認識をしてみようというのが始まりなんです。自虐的な話なんですけど(笑)。

三浦氏:

いえいえ(笑)。僕もラノベを読むんですよ。今の若い子たちが何を考えているかわからなくなったらヤバいと思っているので。“なろう系”のジャンルって、中二病の極みじゃないですか。でも、中二病の万能感を持ったまま都合のいい世界に行ってチヤホヤされたいという願望は、僕は当たり前だと思うんです。それは、永井豪さんがマジンガーZに兜甲児を乗っけた僕らの子ども時代から、何も変わっていないと思うので。僕らの時代は「何者かになりなさい」という時代だったじゃないですか。特別な人になりたい人たちがすごく多くて、それが良しとされていたんですけど。今はもうたぶんそれはなくて、その代わりに「生き残れ」という感じに見えるんですよね。そうなると、ファンタジー自体の意味も変わってきちゃうと思うんです。

橋野氏:

『ベルセルク』が登場して爆発的にヒットしたときに、『ドラクエ』『FF』からファンタジーに入った人たちこそが、このダークファンタジーに夢中になったと思うんです。そこにあったのはとにかく、『ドラクエ』や『FF』で僕らが味わったファンタジーとは、まったく違う世界だったんですね。普通はみんな、こういうものは見たくないんだと言われるのが常識だったはずなのに、みんなが夢中になって『ベルセルク』の世界に引きずり込まれていった。その様子を僕は当時の読者として、目の当たりにさせてもらっているんです。なので今回、『ドラクエ』『FF』とは違う流れのなかで、ファンタジーは人にとってどういうものなのか、なぜファンタジーは人々から渇望されるのかということを考えたときに、じつは10年前、20年前に、三浦先生がすっかりそれを成し遂げられているように思うんですよ。僕は小学校の頃に『デビルマン』に夢中だったんです。永井豪先生の、異世界が現実に侵入してくる怖さと興奮みたいなものを、『デビルマン』という作品で味わったんです。

三浦氏:

だから『女神転生』シリーズなんですね。

橋野氏:

それもあってアトラスという会社に入ったんですけど。『ベルセルク』という作品にはそういった世界観に通じるエッセンスも感じていたんですよ。

『ポケモン』と『ベルセルク』では、モンスターに対する考え方がまったく違う

副島氏:

三浦先生の前だから言うわけではないんですけど、自分には何度も読み返したくなる漫画がいくつかあって、そのうちのひとつが『ベルセルク』なんです。本当に何度も何度も読み返させていただきました。じつは『月刊アニマルハウス』を買っていて、第1話から読み始めたんです。

橋野氏:

信者が出現しましたね(笑)。

三浦氏:

あんな分厚い雑誌を買ってたんですか!? 置く場所に困りませんでした?(笑)全文はこちら

【『ベルセルク』三浦建太郎×『ペルソナ』橋野桂&副島成記】ダークファンタジーの誕生で目指した“セックス&バイオレンス”の向こう側
連載「新生・王道ファンタジーを求めて」第三回は、ベストセラー漫画『ベルセルク』作者の三浦建太郎氏。日本にダークファンタジーを根付かせた三浦氏に、『ペルソナシリーズ』の橋野桂氏、副島成記氏が迫る。

元記事は紹介した量の10倍ほどありますので、ご興味があるかたは時間があるときにでもぜひ!


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真・女神転生III – NOCTURNE マニアクス

昨日は #七夕 でしたね。社内にあった七夕飾りの中に、副島の短冊を発見。

これから暑くなるので、みなさま健康第一で過ごしましょう!(でも、Cキャサリンといると悪夢を見て不健康になるかも…?) pic.twitter.com/7XSrM9A8mS

— 『キャサリン・フルボディ』公式 (@stud_zero) 2019年7月8日

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