公開 2017年06月17日(土) 17:00 以前、開発ブログで橋野桂氏が言っていた連載がスタートしたようです http://rpg.jp/newslog/2305/ 2017.06.02
次へと向かっている今だからこそ、貴重な作業に思えたりもしてきます。そこで…これまでの作品で僕がこだわってきた(=苦しんできた?)クリエイティブについて、取材などで答えた内容を部分的にピックアップしながら、これからの為に振り返るという、キマジメ系の連載でも始めてみようかと思ってます。 http://rpg.jp/newslog/2353/ 2017.06.16
連載その1。よいRPGって何?
皆さんにとっての良いRPGって、どんな要素が入っていますか? 魅力に溢れる登場人物ですか? 感情移入が出来る物語ですか? 冒険の実感が湧くようなゲームプレイ? それとも、とにかく楽しく、爽快な気分になれることが重要でしょうか? もちろん正解は人それぞれですが、皆さんは、この質問で、どんなRPG作品を思い起こしたでしょうか?(アトラスの作品が入っていると嬉しいのだけれど…) 聞かれたときは直球すぎて、一瞬戸惑う気持ちになりましたが、RPGを作ってきた身として(生活のほとんどをRPGの製作に充ててきてしまったゲーム開発者の端くれとして…という方が正しい)改めて振り返ることが出来ました。「良いRPGに必要な要素は無数にあるはずだが、それらが結局、何の為に存在しているべきかと考えるなら、最終的には「記憶に残る作品性を持たせようとしているかどうか」だと考えます。言い換えるなら「思い出に残るゲーム」を目指せるかどうか。一過性の快楽を味わうだけでなく「いつまでも心に残った」と思える作品に出会えることは、多くのゲームファンにとって最も喜ばしいことだろうと思うからです。」
『ペルソナ5』で目指す作品性について綴ったスタッフ向けのコンセプトシート
商品の企画書ゲームに限らず、どんな創作でもそうだと思いますが、先ずはテーマがしっかりと固まらないと、ゲームの設計がなかなか出来ません。)かなり前に書いた資料ですが「(アトラスの)個性を体現するような傑作を作ろう」「心に刻まれる経験を提供しよう」と呼びかけています。やはりゲームでしか味わえないような体験こそ、多くのRPGプレイヤーが常に待ち望んでいる「良いRPG」のための大きな要素だと信じているからです。これはスタジオ・ゼロにとってだけではなく、アトラスの全てのスタッフにとっての理想であり、目標にしていることだと思います。誰かに成り変わる体験こそがRPGの醍醐味であることは言うまでもないのですが、現実を生きるプレイヤーにとって、その経験の先に、何らかの変化が起こるような期待を込めて作品作りをしたいと、いつも思っています。もちろん、このような経験は、映画であれ、書物であれ、体験可能なことかもしれない。しかし、それがゲームならではの感情移入、没入感、ゲームプレイ自体の快楽とともに味わえるなら、何よりも贅沢な「娯楽」であると感じますし、だからこそ、我々がRPG製作に夢中に取り組むことが出来るのです。これから取り組む『プロジェクト・リファンタジー』でも、この作品だからこその「記憶に残るゲーム体験」を提供出来ればと思います。そして立ち塞がる現実をいつか乗り越えられる。そんな気持ちが抱ける作品にしたいと思います(鼻息)!全文はこちら
コンセプトシートの荒野を旅してるっぽい画像が「開発初期は旅モノにする予定だった」というやつなのでしょうかね?残念ながら、画像の文字は一部しか読み取れませんが、初期段階の資料は一度読んでみたいですね!